障害者グループホーム(共同生活援助)とは?対象になる方・受けられる支援・種類をわかりやすく説明します
「そろそろ親元を離れた暮らしを考えてみては」「グループホームという選択肢もありますよ」。病院や相談支援専門員の方からそう言われて、初めてこの言葉を調べている方が多いと思います。
このページでは、障害のある方のためのグループホーム(制度上の名前は「共同生活援助」といいます)がどういう住まいなのかを、土浦市でグループホームを運営している私たちの立場から説明します。
障害者グループホームは「支援つきのシェアハウス」に近い住まいです
障害者グループホームは、障害者総合支援法にもとづく障害福祉サービスのひとつで、正式には「共同生活援助」といいます。一人ひとりが自分の個室を持ちながら、リビングや浴室などの共有スペースで生活し、食事や服薬、生活リズムづくりなど必要な部分をスタッフが支援する住まいです。一軒家やアパートに数名で暮らすかたちが一般的です。
補足するなら、「スタッフのいるシェアハウス」に近いイメージかもしれません。自分の部屋というプライベートな空間があり、リビングや浴室、トイレなどは共用です。日中は仕事や就労支援事業所、生活介護などに通い、夕方に帰ってきて、夕食をとって、自分の部屋で過ごす。そうした毎日の暮らしの場です。
介護施設のように「入所する」場所ではなく、あくまで「住む」場所である、という点が大事なところです。
「高齢者のグループホーム」とは別の制度です
インターネットで「グループホーム」と検索すると、認知症の高齢者向けの施設がたくさん出てきます。名前は同じですが、こちらは介護保険制度のサービスで、障害者グループホームとは制度がまったく別です。
| 障害者グループホーム | 高齢者のグループホーム | |
|---|---|---|
| 根拠となる制度 | 障害者総合支援法(共同生活援助) | 介護保険法(認知症対応型共同生活介護) |
| 対象 | 障害のある方(18歳以上が基本) | 認知症の診断を受けた要支援2・要介護1以上の方 |
| 利用に必要なもの | 障害福祉サービス受給者証 | 要介護認定 |
ご家族がインターネットで情報を集めるとき、高齢者向けの情報と混ざってしまうことがよくあります。「共同生活援助」という言葉で検索すると、障害のある方向けの情報だけに絞れます。
対象になるのはどんな人か
制度上の対象は、障害のある方です。身体障害・知的障害・精神障害・難病のある方が利用でき、障害の種別ごとに受け入れているホームが異なります(身体障害のある方は、65歳未満または65歳になる前日までに障害福祉サービスを使ったことがある方、という条件があります)。
主に18歳以上の方が利用するサービスです。「障害者手帳を持っていないと入れないのか」というご質問をよくいただきますが、必要になるのは手帳そのものではなく、市区町村が発行する「障害福祉サービス受給者証」です。申請の窓口はお住まいの市区町村の障害福祉の窓口(土浦市の場合は市役所の障害福祉課)になります。
実際にどんな方が入居しているかというと、たとえばこんな方たちです。
- 親元で暮らしてきたが、親の高齢化もあって、少しずつ自立の準備をしたい方
- 病院や施設から退院・退所して、地域での生活に戻ろうとしている方
- 一人暮らしをしてみたが、食事や服薬、お金の管理がうまくいかなかった方
- 就労継続支援などで働きながら、生活面だけ支援を受けたい方
受けられる支援の中身
グループホームで受けられる支援は、ホームによって幅がありますが、おおむね次のようなものです。

- 食事:スタッフが食事を用意します(当ホームでは朝食と夕食を手作りしています)
- 服薬の確認:飲み忘れや飲み間違いがないよう、スタッフが確認します
- 生活リズム:起床や出発の時間に声をかけ、昼夜逆転を防ぎます
- お金の管理の手伝い:使いすぎが心配な方には、ご本人・ご家族と相談のうえで管理をお手伝いします
- 通院などの同行:ひとりで行くのが不安な通院や役所の手続きに付き添います
- 相談:仕事の悩み、人間関係、体調のことなど、日々の困りごとを聞きます
反対に、「できることまで代わりにやってしまう」のは、グループホームの役割ではありません。ご本人ができることはご本人がやり、難しいところをスタッフが支える。その塩梅を、一人ひとりの状態に合わせて調整していきます。
グループホームには種類があります
共同生活援助には、制度上3つの型があります。見学に行くと必ずどれかに当てはまるので、名前だけでも知っておくと比較がしやすくなります。
- 介護サービス包括型:食事や入浴などの介護もホームのスタッフが行う、いちばん多い型です
- 外部サービス利用型:介護が必要になったとき、外部のホームヘルプ事業者が入る型です
- 日中サービス支援型:常に介護が必要な方向けに、昼も夜も職員がいる型です
このほかに「サテライト型住居」という仕組みもあります。本体のグループホームの近くにあるアパートなどで一人暮らしに近い生活をしながら、食事や相談は本体の支援を受けられるもので、将来の一人暮らしに向けた練習の場として使われます。サテライト型については別の記事で詳しく説明する予定です。
費用はどれくらいかかるか
かかる費用は大きく分けて2つあります。
- 家賃・食費・光熱費などの実費:ホームごとに金額が決まっています。当ホーム(にこにこビレッジ桜ヶ丘)の場合、家賃・食費・水道光熱費・消耗品を合わせて月額8万円です
- 障害福祉サービスの利用者負担:原則1割負担ですが、所得に応じた上限があり、市町村民税非課税世帯の方は0円です
また、家賃には国の補助制度(特定障害者特別給付費)があり、対象になる方は月1万円を上限に補助が受けられます。費用の詳しい内訳と補助については、別の記事でまとめます。
→ 関連記事:障害者グループホームの費用はいくら?
まずは「知ること」から始めてください
グループホームは、契約して入居するまでに、相談・見学・体験・申請といくつかの段階があります。今日明日に決める必要はありません。
ただ、ひとつだけお伝えしたいのは、探し始めてから入居までは意外と時間がかかるということです。受給者証の申請には調査や審査があり、希望するホームに空きがないことも珍しくありません。「必要になってから探す」より「必要になりそうだと思った時点で見学だけでもしておく」ことをおすすめします。
→ 関連記事:障害者グループホームに入居するには?受給者証と申請の流れ
にこにこビレッジは、茨城県土浦市で障害者グループホームを運営しています。「グループホームがうちの子に合うのかどうか、まだ分からない」という段階のご相談も受け付けています。無理に入居をすすめることはありませんので、気になることがあればお問い合わせください。
※この記事の制度に関する記載は2026年8月時点の情報です。制度の内容は改正される場合がありますので、最新の情報はお住まいの市区町村の窓口でご確認ください。